よかろうモン!の名古屋研究生活日記

関東から名古屋にやってきた、平凡な大学教員の日記です。日々の出来事や思ったことを綴っていきます。

ファンタジー論文との戦い①

このブログに前にも書いたことがあるんだけど、研究者は自分の研究成果を論文として発表してなンボ!!っす(「上ってなンボ!!」知ってる?)。論文が書きあがったら「このジャーナル(学術論文誌)に載せたいナ♡」というジャーナルを選んで投稿。論文を受け取った編集部は、原稿を関係領域の専門家に見てもらって、その意見を参考に「採用!ウチのジャーナルに掲載しちゃうYO!」とか「ちょっと書き直してほしいなぁ~」とか「こんなレベルの低い論文ウチに投稿してくんな!一昨日来やがれファ〇ク!」とか決める、所謂「査読」というのをおこないます。研究者は、論文を書いて投稿する時には、査読で審査される立場なんスけど、編集部から依頼されて論文を審査する査読者の立場にもなったりするワケ。わかるカナ?
自他ともに認めるポンコツ研究者であるアテクシも、これまでに50回くらい、依頼を受けて査読をしたことがあるんスけどね。「これは意味のある研究だし、英語の文章もバッチリチリ脚!図表もキレイに描いてあってカンペキ!このままジャーナルに掲載できるYO!」っていうのは2~3回でした。残りの半分近くは、ちょっと、あるいは大幅に書き直しの必要アリ。そして全体のほぼ半分は「よくこんなウンコ論文を人様に読ませようって気になるよなオイ!マジ大丈夫か?」っていうシロモノでした。ただ、そういったウンコ論文は欧米の研究者から投稿されることは稀で、学術の世界ではやはりヨーロッパやアメリカはしっかりしてると感じるんスけど。
そんな中、読んでるだけでアタマがクラクラしてくるフシギ論文が送られてくることがあります。アテクシはそんな論文を勝手に「ファンタジー論文」と名付けてるんスけど。アテクシ言うところのファンタジー論文てのは「児童文学や空想文学の幻想的作品を研究対象とした人文科学領域の論文」ということでは全然なくて、自然科学の論文として扱われているものの、中身は完全ファンタジー、というものを指します。ホントたまーに「韓国の歴史教科書かよ!?」というツッコミを入れたくなるくらいのファンタジーっぷりの論文が送り付けられてくることがあるんスYO!
つい先日査読した論文が、久々のファンタジー論文でした。その時のことをブログに書いちゃいたいワケ!以下次号!