よかろうモン!の名古屋研究生活日記

関東から名古屋にやってきた、平凡な大学教員の日記です。日々の出来事や思ったことを綴っていきます。

論文のゲラ校正してた週末のアテクシ

今回のブログ、引き続きアクセス増加計画ネタを書くつもりだったんだけどね。オイラのブログのタイトルって「名古屋研究生活日記」なのに、研究の話全然書いてないってことに気付いちゃったのよ。これはイカンですよ。アクセス数が少ないのもイカンけど、看板に偽りがあるのはもっとイカン。
てなわけで、今回は研究のネタを。この週末、オイラは自宅でゴロゴロしたり家族と買い物に行ったりと、まぁなんてことない過ごし方をしたんですが、ちょいと充実した気分を味わっておりやした。最近アクセプトされた論文のゲラ校正を、自宅でフンフン鼻唄歌いながらやったわけです。論文のゲラ校正って、頭ほとんど使わないけど、この作業によって論文のパブリッシュに着実に近づいているワケで、なかなか気分のいいモンすよね。まぁ、今回の論文はかなりインパクトファクター(以下IFね)の低い雑誌なんだけどね...。
オイラの棲息している研究分野って、全体的に雑誌のIFが低めなんだけど、その中でもまぁ控え目な雑誌なのよ、今回の論文が載るのは。バイオ系とかの研究者が羨ましいぜ。アイツら、ショボめの論文ばっか載る雑誌でも、IF=5とかヘーキでいくもんな。ケッ!単純に研究者が多いから、引用回数が増えてIFが上がってるだけだろがゴルァ!とか、柄にもなく思っちゃうよ。テヘ。
今回、いつもよりIFの控え目な雑誌に投稿したのは、自分でもこの論文のネタがそんなにインパクトがないって思ってたから。博士(工学)のオイラとしちゃ、自分では面白いデータだと思っても「産業応用等への波及効果は、こりゃ見込めませんなwww」なんて言われるとやっぱスンマセンって気分になるんすよ。でもせっかく取ったデータが塩漬けになっちゃうのも切ない。てなわけで、そんなにスゴい論文じゃなくても載せてくれそーなIF低めの雑誌に投稿してみたワケ。わー姑息。ところが、今回はいい意味で裏切られたって言うか。エディターもレビュアーもすごくまじめかつ誠実に対応してくれて。議論の浅いところなんか容赦なく指摘してくれるし。細かいところまでキッチリ読んでて、「この業界では慣用的にこちらの用語を使った方が、読者に伝わりやすい」なんてマメ知識まで教えてくれたの。これまで書いてた論文とチョイ違うネタを扱った論文だったんで、そういうオイラの知らないこともあったんだけど、教えてもらえて勉強になったっす。
この雑誌、ヨーロッパの某国の出版社から出てるんだけど。こんなにキチンとしてるのに、なんでIF低いのかなー?ってボンヤリ思ってた。んで思い当ったのが、オンラインでお手軽簡単にPDFをゲットできないんすよ。少なくとも、オイラの大学からはフルテキストをダウンロードできなかったワケさ。お金払わないとイケナイの。ウチの大学はオンラインジャーナルの環境はまぁまぁ恵まれてる方なので、ウチでもPDFダウンロードできないってことは、確かに敷居が高いよなぁ。それで、読者が少なくてIFが低かったのか...。確かに最近、オープンアクセス化で急激にIF上げてる雑誌とかあるもんね。もちろん論文は広く読まれてナンボだから、オープンアクセス化に意義があるのはわかるけどさ。でも、IFが低くても実はキッチリやってる雑誌もあるわけで。IFって「掲載されている論文の質を保証する」数字ではない、っていう当たり前のことを思い知りましたよ。でも、結局IFがいくつの雑誌に何報載せた、とかで評価されちゃうんだよなぁ、オレタチ...。
ちなみに、オイラがこれまでIFのある雑誌に載せた論文の本数は、聞かないでくれよな。恥ずかしいからよ。そこんとこヨロシク!!!